投稿者:信濃町の人びと 投稿日:2017年 7月15日(土)19時57分10秒   通報 編集済
池田大作全集76巻
海外派遣メンバー協議会 (1991年2月14日)②
特権階級になると権力闘争が起こるのは、歴史の常である。学会のように、リーダーが本当に責任と苦労の立場であれば、だれも好んでなりたがるはずがない。(笑い)

豚たちも権力を争って仲間割れし、一頭のおす豚がライバルを追い出して、絶対的権力をにぎった。彼は「ナポレオン」と名乗っていた(笑い)。

彼は″批判″を許さない。命令に従わない者は、徹底的に迫害され、追放された。彼のやり方を疑うこと自体が、不遜な悪とされるにいたった。

「皆の幸せ」が目的であり、そのためのリーダーであったはずなのに、いつのまにか「リーダーの権威と権力」が目的になってしまっていた。

しかし、それでも、おひとよしの、また無知な動物たちは、豚たちを信じていた。

やがて、食糧不足と重労働で動物たちは希望を失っていった。いちばんの働き者で、″革命″を支え続けてきたロバのボクサーも、とうとう体をこわした。彼の口癖は「ナポレオンにまちがいはない!」と「わしがもっと働けばよいのだ!」であった。

彼なくして、動物農場の建設はありえなかった。しかし、だれよりも頑健な彼も、無理に無理を重ねて、ついに倒れた。

すると――「ナポレオン」は、彼の大功労をねぎらうどころか、皆をだまして、彼をさっさと″食肉処理″の業者に引き渡してしまった。

もはや「自由と平等の世界」の理想は完全に消えうせた。権力による恐怖の支配だけがあった。
ついに「ナポレオン」は″敵″のはずの「人間」と手を組んだ。仏法の世界でいえば、仏法破壊の謗法者と密謀し結託するようなものである。

酒を酌みかわしながら、″動物たちを利用して、儲ける″相談をする豚と人間。窓の外から、この様子を見ていた動物たちには、もはや、人間と豚の区別がつかなかった――。かくして動物たちの″革命″は失敗した。

暴君を追い出しても、追い出した者のなかから、新たな、より巧妙な暴君が出現する。この歴史の″宿命″をわかりやすく描きだした現代の寓話である。

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池田先生のスピーチに学ぶ【世界広布は普賢菩薩の守護、権力の魔性を描いた『動物農場』】

池田大作全集76巻
海外派遣メンバー協議会 (1991年2月14日)①
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