投稿者:大仏のグリグリのとこ 投稿日:2015年 2月 3日(火)11時42分3秒  

では以上のことを踏まえて、獄中書簡の一部を紹介します。
※(抜粋してなるべく読みやすいように変換します)

《昭和十八年九月三十日》(牧口常三郎全集十巻二七三頁)

去る二十五日から当所へ参りました。先より楽(ひざの病)で、身体も健全。
ひざの病が先月二十一日より不思議に治ったようです。大変な功徳です。

ついては朝夕のお経(勤行)はなるべくそろって怠ってはいけません。
必ず「毒が変じて薬となる」御法門を信じて安心してくらしています。

左の通り差し入れて下さい。
洋三(三男)は、戦地より無事の手紙ありましたか。洋子を大切にそだてなさい。
御二人が心を合わせて信仰が第一。間もなく帰れましょう。

一、金二十円、一、着物合わせ一枚、一、ざぶとん一枚、一、御書二冊

《昭和十八年十月十一日》(同二七五頁)

昨日は、久しぶりで入浴が出来ました。理髪もしました。中々暖か味があります。
ただ独房ゆえ、人にきけないので困りましたが、少しなれました。
まあ、三畳間、独り住居のアパート生活です。

《昭和十八年十月二十三日》(同二七七頁)

去る十一日に出した手紙はまだ行かなかったということを検事さんから聞いた。
価値論を理解して下さったということを書いたため、
検閲に回ったが、特別に通して下さったという事です。
警視庁とちがって三畳一人のアパート住居で、本が読めるから楽であり、何の不足はない。
心配しないで留守を守って下さい。

お互いに信仰が第一です。災難と云うても、
大聖人様の九牛の一毛です、とあきらめて益々信仰を強める事です。

広大無辺の大利益に暮らす我々に、かくの如き事は決してうらめません。
経文や御書にある通り、必ず「毒変じて薬となる」ことは今までの経験からも後で解ります。

《昭和十九年一月七日》(同二八二頁)

心配しないで留守をたのみます。戦地を思うと、がまんができます。
大聖人様の佐渡の御苦しみをしのぶと何でもありません。
過去の業が出て来たのが経文や御書の通りです。
御本尊を一生懸命に信じていれば、次々に色々の故障がでて来るが皆直ります。