投稿者:大仏のグリグリのとこ 投稿日:2015年 2月11日(水)09時22分7秒  

ヴァイシャーリーの国家にも多くの比丘・比丘尼がいましたから、
彼らを通じて釈尊のもとに情報が集まっていると信じていたのでしょう。

釈尊にしても、もともと出家前は釈迦族の王子です。
一国の王子が父王を補佐して政治に携わっていたことは十分考えられます。

しかし、釈尊は大臣を無視して、背後にいた侍者である阿難に問いかけます。

「阿難よ、そなたはヴァッジ族の人々はしばしば会議を開き、
その会議に大勢の人々が参集することを聞かなかったか」
「世尊よ、わたしもそのように聞いております」

「阿難よ、ヴァッジ族は、協同して行動すると聞いたことがあるかね」
「はい、そのように聞いております」――。

このように問答が進み、釈尊はヴァッジ族には七つの長所があり、
その長所がある間はヴァッジ族が衰亡することはないだろうと予言します。

その七つの予言とは
「ヴァッジ族の人々は」――

①しばしば会議を開き、会議に多くの人が参集する。

②協同して集合し、行動している。

③いまだ定めていないことを定めず、すでに定められたことを破らず、
旧来の法に従って行動している。

④故老を敬い、尊び、崇め、故老の言をよく聴いている。

⑤良家の子女を暴力でもって拘束することはない。

⑥祖霊を敬い、祖霊に対する供物を欠かしたことはない。

⑦阿羅漢を尊崇し、彼らの国にやってきた阿羅漢に対して供養を怠ることはない。

というものです。