2016年11月17日 投稿者:寝たきりオジサン 投稿日:2016年11月17日(木)19時30分58秒 通報 まりん(女子部) 私は学会2世です。福子として御本尊様に、生まれながらにして 巡り合いながらも長い長い間、信心に立つことができずにいました。 自身の使命を感じる今、当時のことを綴(つづ)って振り返って みたいと思います。 私は支部幹部を務める両親の元に生まれましたが、学会が嫌いで 仕方ありませんでした。両親は学会活動で大変忙しく、私は物心 ついた頃からお留守番が多く、寂しさ募る毎日でした。 子供ながらに両親の活動はたくさんの人を幸せに導くための大切な 活動だと理解する一方、信心をしていないお宅の同級生とその 両親をうらやましく思っていました。 両親は生命に及ぶ宿業を信心で何回も断ち切っており、御本尊様 の凄さ、功徳などを私が幼い頃から何度も語ってくれましたが、私は 御本尊様の計り知れない力を感じつつも自ら仏法を求めて行こう という気持ちにはなれませんでした。毎日毎晩、会合の連続で家を 空ける両親を見て私は思いました。 「信心をすれば功徳があるかもしれない。しかし気力も体力も時間 も人一倍必要なようだ。そんなに手間のかかる信仰でしか幸せに なれないのだろうか? もっと簡単に幸福になれる方法があるの ではないか? 努力と信念だけでも道は開けるのではないだろう か?父も母も私と接する時間を割いてまで活動をしているけれど 、私はそこまでして学会にしがみつくつもりはない。まぁ、 どうしようもなくなった時にやればいいんじゃないの?」 そう思いながらも、学生時代は未来部の会合には真面目に出席 しておりました。それは私に信心があったからでもなんでもなく、 ただ、「両親は幹部だから、子供である私がしっかり活動して いないと親の顔が立たない」という、両親に対する一種の義務感 だけでした。 そんな姿勢ですから、当然楽しくありません。会合に行って元気に なるどころか、自己矛盾を増幅させる一方で、辛くて嫌でしかた ありませんでした。この頃の心の葛藤が、社会人になってから信心 に反発してゆく直接の原因となってゆきます。 真面目に信心をする振りをして社会人になった私ですが、社会に 出ると至る所で、あらゆる人から学会に対する悪口を耳にする ようになりました。元々、学会に対し苦手意識を持っていた私は、 こらえきれない苛立ちを覚えました。 「どうして私は学会員の家に生まれたのか。もし信心していない 家に生まれていたならばどんなに気楽に生きていけるだろう! 学会2世として、好きで信心したわけではないのに、人に悪口を 言われながら学会員という名前を背負っていくとは一体どういう 事なんだ……」 社会人になりしばらくは女子部の会合に顔を出していましたが、 少しずつ活動から遠ざかり始めました。私は世間の波に飲まれ、 自分が学会員であることをとても恥ずかしく思うようになって いったのです。 学会員である自分を忘れたくて仕方がありませんでした。 そのうち会合に出なくなった私……。女子部の先輩が度々、 家庭訪問に来てくれるようになりましたが、私の心はすさんで いました。 わざと嫌な顔をして見せ、散々悪態をつき、大声まで出して 追い返すようになっていました。電話が掛かってくると怒鳴り つけて途中で切ってしまったりも何度もしました。もう学会 とは全く関わり合いたくなかったのです。「私は、私なりに もっと簡単な方法で幸せになる道を見つける!!」 そう思っていました。 しかし、両親は時々、うるさく“会合に出なさい”と言う ものの、それ以上のことは言いませんでした。今から思うと、 父も母も私に自分の過去の姿を見ていたのかもしれません。 実は両親も、一時期、学会から離れ、先輩に悪態をつき、 その後、厳しい現証が出てきて、やっと本当の信心に目覚め たという経緯があったからです。ですから、子供にもきっと そんな日が来ると予感していたのかも知れません。 私は女子部の先輩に対して当初、こう思っていました。 「こんなに熱心に私のところに来て何が楽しいんだろう? 追い返されるだけなのに!私はどんなに励ましを受けた ところで、活動するつもりはないのにね。やりたい人だけ やってたらいいんだよ! 全くご苦労さんなこと」。 完全に見下げていました。そして毎回笑顔で訪問される のがたまらなく嫌でした。作り笑いしてるんじゃないよ」 とも内心思っていました。 しかし、どんなに強く追い返しても、どんなにひどい 言葉を浴びせたとしても、めげずに、何度でも満面の 笑みをたたえて訪ねて来てくれるのです。そして何度も 何度も電話を掛けてきてくれるのです。さすがの私も これには参りました。 「どうしてあきらめないの? こんなにひどいこと しているのに。それなのにどうして笑顔でいられるの? 私、この人には勝てないな……。もしかしてこの芯の 強さこそが、信仰の力なんだろうか?」 そう思うようになっていった頃です。私の生き方を 一変に変える出来事が起こりました。 2000年1月13日。朝5時頃――。 ちょうど私の誕生日でもあったこの日、我が家の愛犬 シロが16年の生涯を終えました。シロは座敷犬です。 よく家は会合の拠点になっていましたが、シロは会合の 邪魔をしたことは一切ありませんでした。 吠えもしないし、つないでいなくても会合中に飛び出して 行くこともありません。ずっと会合が終わるまで息を ひそめてじっとしていました。 そんなシロが、亡くなる3時間前、息も絶え絶えで、 自力で立ってることもできないはずだったのに、突然、 仏間に歩き出したのです。夜中の2時だったのですが、 御本尊の前まで歩いて行くと、なんと頭を下げて 御本尊様に御挨拶をしたのです。信じられないかも知れ ませんが本当なのです。驚くと同時に、 衝撃が走りました。 教学も、学会も何にも知らず、話すこともできない シロが、御本尊の凄さをその生命で感じ取ってる。 そして、瀕死の身体で、私達に何かを教えようと している! 涙が溢れました。シロを抱きかかえて 父は号泣していました。 シロはそれから3時間後の早朝亡くなりました。 素晴らしい成仏の相でした。普通、犬は死後 カチカチに硬くなるとよく聞きますが、シロはまるで 寝ているように関節が柔らかく、丸3日間はホンワカ と体温が残り、顔は御書で説かれる半眼半口 (はんがんはんく)の相でした。 「信心以外で幸せになれる方法がある」と思っていた 私の妄想は完璧に打ち砕かれてしまいました。 私は自分の目で確かにシロの成仏の姿を見たからです。 この仏法を否定するすべを完全に失ってしまいました。 シロは、ただただ、御本尊様を純粋に信じ、感謝の お辞儀をして旅立ちました。人生の総決算は死ぬ 瞬間に現れるといいます。シロの一生は御本尊様への 感謝で締め括られ、人間である私達にまで感動を 与えていったのです。人間でも叶いがたい成仏を、 シロは動物の境涯で、感謝の一念のみで叶え、最高の 相で霊山(りょうぜん)に旅立っていったのです。 私はこの事実を通して、シロのように純粋な信心を 貫けば、自身の成仏はおろか現世の願い全て、確実に 叶う仏法であることを大確信することができました。 絶対に間違いありません。私は自分の目で、確かに その真実を見届けたのですから! そしてまた、 信心は“心こそ大切なれ”であることも、シロが 身をもって教えてくれました。 あの日、発心(ほっしん)してから3年たった今、 私は大きく変わりました。 何より、一番変化した のは自分の今いる環境に心から感謝できるように なったことです。確かに、色々と悩みはあります。 しかし、この御本尊様は“祈りとして叶わざるはなし” の御本尊様であることを、頭ではなく、生命で実感 できるようになってからは、生活の中で起こること 全てが喜びなのです! 悩みがあるからこそ、人間が 大きくなります。成長できます! 別に格好つけて 勝手な観念論を展開しているのではありません。 「願いが叶うかもしれない」のではなく、 「絶対に願いが叶う」と断言する御本尊様です! 「幸せになれるかも知れない」のではなく、 「必ず幸せになる」と断言する御本尊様です! シロが身をもって教えてくれたように、 “純粋な一念”があれば、どんな悩みをも苦しみも 全て自分の成長の種と変化し、間違いなく、輝く 人生が送れるのです!! 仏法とは希望の異名です! 悩みが無い人なんていません。しかし、悩み すらも喜びとする人生を歩める人は、誰よりも 幸福です。 ましてや、宇宙一、確実に最高の人生を築くことが できる方法が目の前にあるのです!! 御本尊様に 背を向け、世法で幸せを掴もうとしていたあの頃の 私を思うに、“本当にもったいない時間を過ごして きた……”と後悔することしきりなのです。 あの頃の私が怒鳴りつけた先輩の側に立って命の 底からの歓びを一人ひとりに伝えてゆくこと――これ こそが私の学会活動です。 今、たくさんの先輩や同志の方々と共に広布の道に 邁進(まいしん)できることを、何よりも誇りに 思います。 未活動の頃は、1秒たりとも学会のこと を考えるのが嫌でたまりませんでした。しかし、学会の 事、部員さんのことをいつも考える私が、今、厳然と ここにいます!! ああ、生まれながらにして仏法と縁していて本当に 良かった!! 学会員で本当に良かった!! 多少、 遠回りしたけど、心の底からそう思います。 私が反発していた日々も、仏法の眼で見れば大切な 使命に変わります。過去の私のように未活動の部員 さんに、声を大にして私の体験や私の思いを語りたい のです! この仏法の素晴らしさを!そして学会の温かさを!! これからも、歓喜、感動、感謝の信心で頑張って ゆきます! 【2003/02/24】 Tweet