2016年9月26日 投稿者:無冠 投稿日:2016年 9月26日(月)20時39分13秒 通報 編集済 全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。 2009-4-22 【新時代第28回本部幹部会 シドニー平和財団「金メダル」授与式】 ■ 一、きょう出席してくださった、シドニー平和財団のスチュアート・リース理事長は、偉大な平和主義者であり、著名な学者であり、優れた詩人でもあられます。 そしてまた、皆様もお分かりの通り、とてもユーモアにあふれた素晴らしい人格の持ち主であられます(笑い、大拍手)。 〈リース理事長は、池田SGI(創価学会インタナショナル)会長のスピーチの前に登壇。ユーモアを交えて、「授章の辞」を述べた〉 私がともに対談集を発刊したアメリカのガルブレイス博士(世界的な経済学者)にも、どこか似ていらっしゃる。リース理事長をはじめ、オーストラリア・シドニー平和財団の諸先生方、本曰は、ご多忙のなか、大変にありがとうございます大拍手)。 ■ 一、「戦争の英雄」などではなく、「平和の英雄」にこそ最高の勲章を贈るべきだと言った人がいました。 私は、リース理事長のような「平和の行動者こそが、最高に讃えられるべきだと思います。 その意味で、私たちは、心からの大拍手をもって、平和に尽力される先生方を讃嘆申し上げようではありませんか!(大拍手) ■ 豊かな自然と詩心の大国・オーストラリアの文学にも、かねてから注目してきました。 思えば、いつも私は、恩師の戸田先生から「今、何の本を読んでいるのか」「それなら、その内容を言いなさい」と矢継ぎ早に追及されました。 ゆえに、読まないではいられなかった。まさに、本を読んで読んで読みまくった青春時代でした。 皆さんも良書を読んでいってほしい。低俗な雑誌などを読んでいる者は、先生から叱り飛ばされたものです。 貴国の詩人ジェフリー・ぺイジの「不屈の魂」という有名な詩があります。それは母を讃えた〃詩〃です。 「母たちの生きた一日また一曰を、一夜また一夜を、私は讃える。来る年も来る年も、『不屈』の二字に彩られた、苦しくも実り豊かな母たちの人生を、私は讃える」という詩であります。 私は、この詩を読んで胸を熱くしました。 心から感動しました。 ●平和と文化の旗手に感謝を 一、さらに、きょうは、大切な宝ともいうべき「無冠の友」 ー聖教新聞の配達員の皆様方も参加されている。毎日毎朝、本当に、ありがとうございます! どうぞ、立ってください。皆で拍手を送ろう!〈無冠の友の代表が立ち上がり、盛大な拍手が寄せられた〉 学会のリーダーは、この尊き方々を、仏のごとく敬っていくのです。 いつも、平和と文化の機関紙を届けていただいている。最大に感謝を捧げていくのは、当然のことです。 使命深き無冠の友の皆さん! どうか、お体を大切に。ご家族の方にもよろしくお伝言ください。 私も少年時代、約3年間にわたって新聞配達をしました。11歳の時からです。 もつと眠りたいと思う時もあったけれども、一軒一軒、丁寧に配っていった。 ある配達先のご夫妻は、いつも私に親切にしてくださった。 田舎の秋田から送ってきたという香ばしく乾燥イモを新聞紙に包んで、両手がいつばいになるほどいただいたこともあった。 「池田君、頑張ってるね!」と温かな声をかけてくださった。私の大切な青春時代の思い出です。 だからこそ、皆さん方のご苦労は、よくわかっているつもりです。大変でしょうが、どうか、誇り高く進んでください。 私は、新聞配達をしたおかげで、丈夫になりました。長生きすることができました。多くの社会の変動を察知する力を持ちました。 広布を担う新聞配達は、健康と社会勉強の道でもある。すべてにわたって、自身を磨き、勝利しゆく道で語ると確信していただきたい(大拍手)。 ●苦楽を共に 一、感謝の心を表すことは、価値を創造しゆく重要な人間学ともいえましょう。 本日、お迎え申し上げたシドニー平和財団のリース理事長は、この「感謝」という人間性の真髄の心をもって、一人一人の生命の尊厳と幸福のために、戦い抜いてこられた、高名な指導書なのであります(大拍手)。 私も、博士のことをよく知る一人であると自負しております。 偉くなると傲慢になったり、威張ったりする人もおりますが、リース理事長は「感謝の心」を忘れず、大切にしてこられた。 そのリース理事長が、最も苦楽を共にしてこられたランヒル夫人に対して、最大の感謝の念を抱いておられることを、私は友人として、よく存じ上げております。 偉大な歴史を刻んでこられた麗しきご夫妻に、もう一回、新しい気持ちで大拍手を送らせていただきましょう(大拍手)。 ●民衆こそ偉大 「ただ今、私が拝受いたしました、荘厳に輝く黄金のメダルには、「正義に基づく平和」という、深遠なる大哲学が厳然と刻まれております。 シドニー大学に学び「世界人権宣言の制定などにも尽力した、貴国の法律家であり政治家のエバット博士は、こう述べられた。 すなわち、「我々が望む平和とは〃正義に基づく平和〃である。すべての国のすべての人に、充実した幸福な人生を可能にする平和を、我々は望む」と。 私たちの「立正安国」、そして「世界広宣流布」の大願とも響き合う言葉であると言えましょう。 真実の「平和」とは、「正義」と一体でなければならない。 ゆえに、正義を阻み、人々を不幸にする邪悪とは、断固、戦わねばなりません。 日本には、見栄っ張りや臆病のために、権力の悪と戦えない風潮 がある。そう指摘する人もいます。 社会的に光の当たる指導者が偉いのかー断じて違います。彼らよりも、彼らを支える民衆のほうが、はるかに偉大なのです。 その民衆が悪を黙認すれば、悪は、ますます増長する。狡猾な悪人に騙されてはならない。許してはならない。 ●師子は「負けない生命」の異名 一、大切なのは、民衆の一人一人が 師子」になることだ。 君たちが師子となるのです。 戸田先生も牧口先生も、何度もおつしゃていたことです。 「一生、臆病な羊でありたくはない。それより、ただ一日でも勇敢な師子として生きたい」 これは、小児麻痺の治療などに貢献した、貴国の有名な看護師エリザベス・ケニーの毅然たる決心でああります。 シドニー大学の紋章には、悠然と前進しゆく「王者の師子」が描かれている。素晴らしい最高学府です。 私たちも師子として進もう! 師子は、仏法における「師匠と弟子」に通ずる。 師匠と弟子が一体の、偉大な「師子」を目指す。これが仏法です。人生の大きな目的であり、「人間革命」です。 また、女性に対して傲然たる態度をとるのは、〃畜生〃の師子だ。女性を尊重してこそ、わが師に教わった〃師子〃の姿となるのです。 弱い立場の人を苦しめたり、いじめたりするのは、最低の人間である。そういう傲慢とは戦うのです。 師子とは、「何ものも恐れない」生命、そして「絶対に負けない」生命の異名です。 師子とは、勝利者の誇り高き栄冠の象徴なのであります。 ■ 一、リース理事長の父上は、第2次世界大戦で日本軍の魚雷の攻撃を受けて、両手の自由を奪われました。 日本がかつて戦争で、どれほど非道な行為をしてきたか。どれほど多くの人々を苦しめたか。 私は日本の傲慢さが大嫌いでした。 私は、傲慢な人間、ずる賢い人間、人の不幸を喜ぶ人間、健気な庶民を馬鹿にする人間とは、断固としで戦ってきました。民衆を見下す権力悪とは、戦い抜いてきました。 だからこそ、幾多の迫害を受けました。 誹謗され、中傷されました。 しかし、そうした圧迫の中でも、学会をここまで発展させた。偉大な存在にしました。 これからの時代を担うのは、青年の皆さんです。皆、世界的学者や指導者に育ちゆく尊き方々です。 皆さんには、素晴らしい日本を築いていってもらいたい。かつての日本の過ちを繰り返させては、絶対にならない。 ● 戦火を越えて 一、戦争は、あまりにも残酷だ。 私の家族は立派な家に住んでいました。父が余生を悠々と送るために建てた家です。 しかし、戦争のために強制疎開で壊されてしまった。今度は、親戚がいた馬込に家を建てました。しかし完成して間もなく、焼夷弾の直撃を受けて焼けてしまった。 終戦を迎えたのは17歳の時です。すべてをめちやくちやにされました。 4人の兄は、皆、兵隊にとられました。長兄はビルマ(現ミヤンマー)で戦死。ほかの3人は中国から、命がらがら帰ってきた。 父は病気。私も肺病で、明日をも知れぬ身でした。とても学校に通えるような状況ではなかった。 ともあれ、リース理事長の亡き父上は、憎い戦争のせいで、大好きなピアノも弾けなどなってしまった。 しかし、ピアノの代わりに、美しい声で朗らかに歌い、地域の友を勇気づけ、励ましていかれました。 そして、優しく人々に尽くす母上と手を携えながら、素晴らしき社会貢献の勝利者として、師子のごとく堂々と戦っていかれたのです。 師子は願まない。 師子は負けない。 師子は嘆かない。 師子は速い。 師子は吼える。 師子は走る。 そして、師子は必ず勝つのであります(大拍手)。 ● 「俺も師子だ。 お前も師子だ」 一、権威を振りかざす人間にも強いのが、本当の師子です。 戸田先生が、そうであられた。 厳しき人権闘争の中で、私は「すぐ来てくれ」と呼ばれれば、真夜中でも先生のもとへ駆けつけた。厳愛の薫陶が、私を鍛え上げてくれました。 強大な軍固主義と戦い、牢獄から出られた先生は、深く体を痛めつけられていた。しかし心は燃えていた。 苦難の中で、先生は言われました。 「俺も師子だ。大作、お前も師子だ。師子とは、師弟不二だ。師も弟子も、勇猛に勝ちまくるのだ」 今も、私の頭から離れない。胸から消えない一言です。 私は、その通りに戦ってきました。そして勝ちました。 若き皆さんも、師子の心で戦い、すべてに勝利してもらいたい。 頼むよ!〈「ハイ!」と力強い返事が〉 ■ 一、今、経済の不況は厳しい。 だからこそ、世界の全同志が、師子奮迅の生命力で、一切を乗り切り、勝ち越えていくのです。皆、師子なのだから! 私と妻は、一心不乱に、学会の前進を祈りきってきました。朝なタな、また夜中にも、ずつと一生懸命、祈り続けてきた。 これも、恩師・戸田先生に、わが同士の皆さんが勝っている姿をご報告したい。そう決意しているからです。 わが壮年部、そして青年部の戦友たちよ! ともに無敵の師子となり、大勝利を勝ち取って、人生を永遠に飾っていってもらいたい。勝ちなさい!〈「ハイ!」と返事が〉 ●革命をやめるな 一、男住は、女子部や婦人部に対しては、「紳士」であっていただきたい。絶対に威張ってはならない。 創価の女性は、本当に偉大だ。広宣流布のために、一番真剣に戦ってくださっている。 それを軽んじたり、ふざけ半分の態度で接するならば、とんでもないことだ。男性として〃下の下〃の姿だ。 レディーファーストが紳士の常識である。 それに反するのは、真の学会ではない。 ? ■ 一、現実の社会には卑劣な人間や、悪意の人間もいる。その中で我らは精神革命の戦いを進めている。 時には「大変だな」「嫌だな」と思うことがあるかもしれない。 よくわかります。しかし、戦いをやめてしまってはいけない。 ぐっと我慢して、苦難を乗り越えていく。 そこにこそ、「わが心の勝利」があるのです。これを決して忘れないでいただきたい。 ●「誤りを正すには誠実に語ること」 一、学会は師子の団体です。師子なればこそ、叫ぶことです。 叫ばない師子はいない。師子吼しなければ、もはや師子とは言えない。 リース理事長と私の共通の友人である、あの人権の師子・マンデラ元大統領(南アフリカ共和国)も述べておられました。 「中傷の誤りを正す最良の手立ては、自分のしてきたことをただ素直に、誠実に語ること」である、と(東江一紀訳『自由への長い道lネルソン・マンデラ自伝(下)』日本放送出版協会)。 語りきっていく。虚言を打ち破る。正義を打ち立てるには、それが一番大事だ。 真実を、生き生きと自信満々に語る人が、本当の英雄である。 丈夫である。師子である。 ●「正義の完勝の旗」高く! 一、貴国の女性詩人ジュディス・ライトは、声高らかに謳いました。 「仲良く信頼し合い、共に生き、共に働くことは、深い暗闇の中で、尊き光の価値を示すことになるのです」 今、人類は再び、力を合わせて、「戦争のない世界」「核兵器のない世界」へ前進しゆく、大きなチャンスを迎えつつあります。 大事な大事な時代です。平和への流れを逆行させることがないよう、民衆が厳しく監視しなければなりません。 敬愛するシドニー平和財団の先生方とご一緒に、私たちは、平和を願う世界市民の声を、さらに強く、高めていこうではありませんか(大拍手)。 皆で、シドニー平和財団の崇高な理念を、世界に宣揚してまいりたい。 そして、一つまた一つ、重見ある団結と行動で、「正義の完勝の旗」「正義の大勝利の旗」を掲げながら、皆、健康で朗らかに、勝ち進んでいく青春時代であってください。 このことを全員で決議して、本曰の〃シドニー会議〃を終了します! ありがとう!(大拍手) ※編集部として、SGI会長の了承のもと、時間の都合で省略された内容を加えて掲載しました。 Tweet