投稿者:信濃町の人びと 投稿日:2016年 2月22日(月)13時54分8秒
■納得の対話から新たな発展が

どうしたら、理想の組織をつくり上げることができるか。その急所は何か。

それは、リーダーが成長することだ。手を打つ人間が、人の何十倍も苦しみ、題目をあげて、考えぬくことである。会合でいい話をすることも大事だ。だが、それだけでは人は動かない。一対一で語り、心がつながってこそ、徐々に大回転が始まっていく。

改革は必要である。しかし、安直に進めれば、かえって、混乱をもたらす場合もある。だからこそ、現場の声を聞くことだ。皆が納得して進んでいけるよう、よく打ち合わせ、対話を重ねることである。とくに、若くしてリーダーになったならば、皆の意見に謙虚に耳をかたむけねばならない。苦労しなければ、人の心はわからないものだ。

また、挑戦の心を失えば、硬直した官僚主義におちいってしまう。格好はいいが、血が通わない。慈愛がない。思いやりがない――そういうリーダーであったならば、皆、がバラバラになってしまう。

「皆、大変ななか、本当によく戦ってくださっている」――そう感謝する心があるか、ともに戦い、同苦する心があるかどうかである。

どうしたら皆が安心して広布へ進み、勝利と幸福をつかんでいけるか――その一点を、私は祈り、全魂を注いできた。そこに呼吸を合わせなければ師弟は「不二」でなくなる。決して上から押しつけるのではなく、皆から「よくやってくれたしと言われる名指揮を、よろしくお願いしたい。

何でも言える雰囲気が大事である。そういう組織が伸びる。立場が上であるほど、自分から皆の話を聞いて、一つ一つ応えていかねばならない。疲れるかもしれないが、それが指導者の責任であるからだ。

何も言えないような雰囲気では、最低の組織である。そうならないために、まずリーダーが真剣に、一生懸命、戦う。たゆみなく人間革命していくのだ。これを心に刻んでいただきたい。

池田大作全集99巻
創立七十五周年記念本部・海外最高協議会 (2005年11月11日)