投稿者:信濃町の人びと 投稿日:2016年 2月16日(火)06時53分15秒   通報

■正義の人は幸福

古代ギリシャの哲学者プラトンは『国家』に書き残している。

「正しい人は幸福であり、不正な人はみじめである」(藤沢令夫訳、岩波文庫)

どんな立場にあろうと、「正義の人」は幸福である。反対に「不正の人間」は、どんなに社会的地位があり、偉そうに見えたとしても不幸なのである。
また、十九世紀のイギリスの女性作家エミリー・ブロンテは、詩につづっている。

「偽りの愚かな人間よ 知れ
たとえおまえが世の軽蔑を侮ろうとも
おまえの賤しい魂は
どんなにむなしい虫けらにも はるかに劣っているということを」(『エミリ・ジェイン・ブロンテ全詩集』中岡洋訳、国文社)

偽りの愚かな人間――こういう人間にだけは絶対になってはならない。

エミリー・ブロンテは、有名なブロンテ三姉妹の一人である。三十歳の若さで亡くなるが、その前年、不朽の名作『嵐が丘』を発刊した。

当時は、女性の作家に対する社会の偏見があった。そのため男性風の筆名で出版した。
人間の激しい愛憎を描いたこの小説は、当初は非難さえ浴びた。しかし現在では、シェークスピアの作品などと並ぶ高い評価を得ている。

歴史は厳しい。正義は正義、邪義は邪義、真実は真実、虚偽は虚偽として裁かれていく。
ゆえに、長い歴史の目をもって正邪を見極めていく、賢明なる自分自身をつくること

池田大作全集94巻
第二十四回本部幹部会、第五回全国婦人部幹部会、第二回四国栄光総会 (2003年1月8日)