投稿者:ジョーカー 投稿日:2015年11月24日(火)09時07分33秒   通報

「第78条 この会は、会員としてふさわしくない言動をした会員に対し、その情状に応じ、
戒告、活動停止または除名の処分を行なうことができる。」

会員としてふさわしくない言動とは一体何か。一般の法律には判例が存在しますので、ある程度の基準がありますが、学会の会則においては、それは明らかになっていません。処分内容も、戒告・活動停止・除名という三段階が存在し、最も重いのは除名です。それぞれ、どの程度が基準かはわからないというか、体制側の裁量次第といったところなのでしょう。もちろんそれなりの基準はあるとは思いますが、中立的裁決がなされているかどうかは謎です。

ナイフは便利な道具ですが、同時に人を殺める凶器にもなります。同じように基準が曖昧な規則というものは、会員を守ることもあれば、傷つけることもあります。扱う人間次第で、どうにでもなる代物なのです。会員にふさわしくない言動をざっとあげるとするならば、「謗法行為」「犯罪行為」「組織利用・会員利用」等でしょう。さて、にこにこ様の言われる、「『安保関連法』を容認する・容認を煽る・その他『安保関連法』の反対者の誹謗中傷をする・・・といった事を宗教団体の会合等で不特定多数の方々に対して発言する行為や、創価学会員さんがご自身の考えに留まらず、自分以外の方に同法容認の考えを流布する言動」が、78条に抵触するのか否かをみていきましょう。

学会は、「支援活動は自由」が公式見解ですので、それは、個人の政治信条に介入しないということです。政治と宗教は別物であり、特定の法案に関して、公の会合で、容認を正義とし、否認を悪とするような言動は一切許されません。これは厳しく言うならば、会員の信仰心を利用して、政治信条に介入していることになります。もちろん個人の見解として、「私は賛成だ」等、述べることは構いませんが、不特定多数の公の会合で述べることは、明らかに行き過ぎている。しかも、幹部という立場を利用し、会員に容認を煽るというのは、狂気じみてすらいる。こんな発言をするような幹部は、厳重注意して然るべきでしょう。

誰かの既得権益を守るために、会員を利用する一切の行為は78条に抵触します。もしもそれが、組織ぐるみで行われていたとしたら恐ろしい。一歩間違えれば、選挙もマイ聖教も、組織ぐるみの会員利用となる。打ち出す側は簡単に考えてはならない。深い祈りと思索なくして、打ち出すこと自体許されない。大組織であるが故に、一度動き出したら止まらなくなる。会員を犠牲にして、広宣流布などできようはずもなく、そんなものは偽物です。そういう組織は、結果が出たとしても歓喜がなく、人材も減っていく。

創価学会は人間主義であり、一人の人を大切にすることをモットーとしています。そういう振る舞いこそが、「会員にふさわしい言動」であり、教義変更や安保法制の背景にある、「賛成できない人間のほうがどうかしている」的な論法は、論外である。一人を大切にするというのは、あらゆる考えや意見を尊重し、大事にするということです。それができないどころか、一方的に、悪や魔と決めつけ、圧力をかける。ここに日蓮大聖人の魂はない。

古より、秩序を守るために、正義を見殺しにした歴史はたくさん存在するでしょう。54年もその一つです。果たして、秩序を第一に守ることが会員にふさわしい振る舞いなのか、それとも正義を第一に守ることのほうがふさわしいのか。それとも第三の道があるのか。よくよく思索すべきテーマなのではないでしょうか。