投稿者:信濃町の人びと  投稿日:2014年10月 9日(木)12時35分43秒    通報
ところで、何か質問はないかい」
すぐに何人かの手があがった。
部長の一人が尋ねた。
「遅刻をした部員がおりまして、よく話を聞いてみますと、寝るのも午前二時、三時だそうで、かなり私生活が乱れておりました。
その点を指摘しましたところ、『プライバシーの問題なのだから干渉されたくない』と言います。どう対処すればよいでしょうか」
伸一は、大きく頷くと語り始めた。
「プライバシーは、当然、尊重されなければならない。
ただし、職員は全学会員の依怙依託であり、私生活面も含め、皆の模範となる責任がある。
私生活上のことでも、問題を起こしたりすれば、学会に迷惑をかけ、会員を悲しませることになる。
したがって、職員の場合、プライバシーの問題だからではすまされない面がある。
その意味から、上司は何か問題の芽を見つけたならば、誤りを指摘して、正すべきは正していかなくてはならない。
特に戸田先生が、学会の伝統として厳しく言われてきたのは、人事が厳正であることと、金銭問題、異性問題でした。
そして、先生は、職員はもとより、そうした問題を起こした幹部は、解任や除名など、厳格に処分された。
厳しいようでも、それが学会を守り、また、長い目で見れば、本人を守り、堕地獄への道を塞ぐことにもなるんです」