投稿者:赤胴鈴之助 投稿日:2017年 7月25日(火)02時45分10秒   通報
第一章仏教とイスラム・・・平和への対話

行動する平和学者として P25~P27

池田
私は、平和のために戦う人を、最も尊敬します。平和を語る人は多いが、現実に
行動を起こす人は少ない。
行動する平和学者であるテヘラニアン博士と、こうして語り合えることを、うれしく思
います。

テヘラニアン
こちらこそ、よろしくお願いします。
池田SGI(創価学会インタナショナル)会長とは、これまで何度もお会いする機会があ
りましたが、いずれも時のたつのを忘れるほど、充実したものでした。
お話ししていると、心がなごみます。ただし、いつも話し合いたいことが多すぎて、時
間が足りないことが残念でなりません。

池田
「コミュニケーション論」の権威である博士からの温かなお言葉に、勇気づけられ
ます。
ところで、この前、博士は南アフリカのダーバンへ行かれましたね。

テヘラニアン
ええ。私ども戸田記念国際平和研究所の主催で、アフリカの食糧安全保障
をテーマに国際会議を開きました(一九九八年六月)。創立者の池田会長から、丁重な
メッセージを頂戴し、心から感謝しております。

会議の冒頭に、私から紹介させていただきました。参加者から、素晴らしい反応が寄せ
られたことをご報告します。
私は、会長が早くから「二十一世紀はアフリカの世紀」と、アフリカに大きな関心を抱
いてこられたことをよく知っています。

池田
マンデラ大統領をはじめ、アフリカ各界の方々とも、私は、できうるかぎりお会い
してきました。
ダーバンといえば、かのマハトマ・ガンジーとゆかりの深いところですね。

テヘラニアン
そのとおりです。南アフリカで第三の都市であり、非暴力平和運動の原点の地といって
よいでしょう。
ガンジーは十九世紀末から二十一年間、そこで差別撤廃のために戦い続けました。

池田
ガンジーについては折りに触れて論じ合いたいと思いますが、インドとパキスタン
の核実験を見ても、人類は二十一世紀へ、改めて非暴力主義を再評価し、生かしていく
道を考えるべきではないでしょうか。
絶対に核戦争は起こしてはならない。

テヘラニアン
まったく同感です。戸田平和研究所がいま、主要な研究プロジェクトとして
「ヒューマン・セキュリティー(人間の安全保障)」を取り上げ、その重要な課題
として核兵器廃絶への手だてを考えているのも、そのためです。
私も座して研究に没頭するだけでなく、核兵器廃絶へ向けて、英知のネットワークを築くために
行動していきます。