投稿者:寝たきりオジサン 投稿日:2016年12月28日(水)13時12分25秒   通報

◎小説『新・人間革命』11巻「開墾」から

(2002年10月刊)永遠の幸福を築くのは誰か。人生の勝利を収めるのは誰
なのか──それは、生涯を、妙法とともに、広布とともに、学会とともに
生き、真剣勝負で戦い抜いた人です。皆さんには、全員、人生の大勝利者
になっていただきたい。では、そのための要諦は何かについて、今日は少し

お話ししたいと思います。それは、第1に、お題目です。健康ということ
も、勇気も、智慧も、歓喜も、向上心も、あるいは、自分を律するということ
も、生命力のいかんで決まってしまうといえる。その生命力を無限に涌現しゆ
く源泉こそが唱題なんです。ゆえに、唱題根本の人には行き詰まりがない。

ともかく、日々、何があっても、題目を唱え抜いていくことです。題目は宇宙
の根本の力です。朝な夕な、白馬が天空を駆け巡るように、軽快に、すがすが
しい、唱題の声を響かせていくんです。仏と相対するわけですから、厳粛な

気持ちを忘れてはいけませんが、素直な心で御本尊にぶつかっていけばいいん
です。御本尊は、大慈悲の仏様です。自分自身が願っていること、悩んでいる
こと、希望することを、ありのまま祈っていくことです。苦しい時、悲しい
時、辛い時には、子どもが母の腕《かいな》に身を投げ出し、すがりつくよう

に、「御本尊様!」と言って、無心にぶつかっていけばいいんです。御本尊は
、なんでも聞いてくださる。思いのたけを打ち明けるように、対話するように
、唱題を重ねていくんです。やがて、地獄の苦しみであっても、嘘のように、
露のごとく消え去ります。もし、自らの過ちに気づいたならば、心からお詫

びし、あらためることです。二度と過ちは繰り返さぬ決意をし、新しい出発を
するんです。また、勝負の時には、断じて勝つと心を定めて、獅子の吼える
がごとく、阿修羅の猛るがごとく、大宇宙を揺り動かさんばかりに祈り抜くん
です。そして、喜びの夕べには「本当にありがとうございました!」と、深

い感謝の題目を捧げることです。御書には、「朝朝《ちょうちょう》・仏と
共に起き夕夕《せきせき》仏と共に臥《ふ》し……」(737頁)と仰せですが
、題目を唱え抜いている人は、常に御本仏と一緒です。それも今世だけでなく
、死後も、御本仏が、諸天・諸仏が守ってくださる。だから、生命の底から
安堵できるし、何も恐れる必要がない。悠々と、人生を楽しみながら、生き抜

いていけばいいんです。題目は、苦悩を歓喜に変えます。さらに、歓喜を大
歓喜に変えます。ゆえに、嬉しい時も、悲しい時も、善きにつけ、悪しきにつ
け、何があっても、ただひたすら、題目を唱え抜いていくことです。これが幸
福の直道です。