投稿者:源蔵 投稿日:2016年10月25日(火)08時01分32秒   通報
八五郎
最近また、この掲示板でも「日蓮自身に日蓮本仏論はなかった」と主張する投稿が出てきたね。これは創価大学の宮田氏の主張と同じだね。
熊五郎
 「一会員」というネームの投稿だ。宮田氏などに限らず、身延派に感化されて、知ったかぶりで「日蓮に日蓮本仏論はなかった」と言う人は珍しくないよ。でもそれは、日蓮仏法の上っ面しかみていない浅はかな説だね。
 日蓮本仏論については例の須田論文が、真筆のある御書や曼荼羅本尊の相貌などのさまざまな視点から、日蓮大聖人自身に日蓮本仏論があったことを論証している。日蓮本仏論と題した投稿ならば須田論文に触れているのかと思ったら、全くない。須田論文に何も反論できないからだろうね。一会員氏が自論を展開するのであれば、その前に須田論文を客観的・合理的な根拠を提示してきちんと批判してからにしてもらいたい。それも、匿名ではなく、実名で。須田氏も実名を明示して、責任ある態度でやっているわけだから。
八五郎
 一会員氏は「日興にも日蓮本仏論はなかった」と言っているが。
熊五郎
 それもまた、きちんとした議論のないお粗末な話だ。須田論文では、日蓮本仏論は日蓮・日興という日蓮仏法の源流から存在しているとしているよ。一会員氏は、日興上人が「久成の釈迦仏」と言っていることをその根拠にしているが、そういうことならば日蓮大聖人は「教主釈尊」と何百回も言われている。それは当時の衆生を導くための方便だから釈迦本仏論の根拠になるわけがない。要するに、大聖人や日興上人が衆生を化導するための方便で言われていることと内奥の真意の区別ができていない。だから浅はかだと言うんだよ。
八五郎
 一会員氏は「原殿御返事」を引いて四菩薩を伴った釈迦仏像造立が日興上人の真意であったように述べているが、これはどうなんだい。
熊五郎
 とんでもない誤読だね。日興上人は、波木井実長が一体仏の釈迦像を造立しようとするのを制止するために、「子孫の中で四菩薩を造れる人が出るまでは一体仏の造立を止めて、文字曼荼羅を安置しなさい」と言われたんだ。四菩薩造立というハードルを設定することでその時点での仏像造立を制止し、曼荼羅本尊を礼拝するように教導されたと理解しなければいけない。
八五郎
 須田氏が述べているように、日興上人は門下の寺院に釈迦仏像を安置することを、生涯、絶対に許さなかった。この事実を見ても、日興上人が曼荼羅本尊正意の立場に立っておられたことは明らかだね。
 ところで一会員氏は、「自受用報身如来」の言葉は大聖人にも日興上人にもなく、中古天台の文献にあるものだから、日寛教学は中古天台の盗用であり、「日蓮本来の思想ではない」と言っているが、この点はどうかな。
熊五郎
 日寛上人は細草檀林で天台学を深く学んでおり、また当時は中古天台の知識が日本仏教界全体に深く浸透していたのだから、日寛上人が自身の教学体系を構築する上で当時の常識である中古天台の用語を用いるのはむしろ当然であり、何の問題もない。
八五郎
 仏教の教義は、それぞれの時代の言葉で表現されるものだからね。竜樹の中道論や天台大師の一念三千論にしても、それまで誰人も言わなかった教義だが、大乗仏教の本流の思想をその時代の言葉で表現したものであり、仏教の基本から逸脱した恣意的な創作ではない。それと同様に、日寛教学は日寛上人の勝手な創作などではなく、日蓮大聖人、日興上人を源流とし、日興門流に伝承されてきた教義をその時代に適合する形で体系化したものだ。
 そもそも牧口先生、戸田先生が日蓮正宗の信徒団体として創価学会を創立されたのも、日寛教学を基本としている日蓮正宗に日蓮仏法の正統教義が継承されていると確信したからだ。日寛教学が日蓮大聖人の法門でないとしたならば、日蓮正宗が既に大聖人に違背する邪宗だったことになり(むしろ身延派が正しい!)、創価学会も初めから誤っていたことになる。
 これまで何百万人もの人々が創価学会の信心によって蘇生し、救われてきた。そのことは学会員が各自の人生を通して強く実感していることだ。創価学会が初めから間違っていたならばこのような実証が現れるはずがないじゃないか。もちろん日寛上人にも宗門人として教団を護持しなければならないという意味での制約はあったが、日寛教学に大聖人に違背する重大な逸脱はない。「教学は日寛上人の時代に帰れ」と言われた戸田先生の言葉の重みを深く噛みしめるべきだ。
熊五郎
 それにしても、宮田氏は実名を出していたためかまだ遠慮があったが、一会員氏は匿名だから、もっと露骨に身延派に与同する姿勢を出しているね。身延の坊主が書いた論文に完全に寄りかかっている。
八五郎
 日蓮正宗を飛び越えて身延派になっているんだから驚くね。話にならない。どうして、こんなのが出てくるのかな。
熊五郎
 戸田先生が、広宣流布が進んでくると外道が次第に仏教の内部に現れてくるという趣旨の指導をされたが、まさにその通りの姿だろうね。宗門事件を通して日蓮正宗が完全に魔に喰われて邪教化したことは明らかになったが、今度はいよいよ魔が学会の内部に入り込んできているということだな。
八五郎
 根本教義のことだから、学会員全員に関わる話だ。まさに重大な問題だね。