2016年9月28日 投稿者:無冠 投稿日:2016年 9月28日(水)02時19分3秒 通報 編集済 全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。 2009-4-28 【5・3祝賀最高代表協議会】 ■一、きょうは、栄光年の5月3日「創価学会の曰」「創価学会母の日」を祝賀する最高代表協議会である。 天高く 五月三曰を 皆様と 祝賀の集い なんと嬉しや 本当に、おめでとう!(大拍手) 本年も「5・3」を大勝利で、最高に晴れやかに迎えることができる。すべて、尊き全同志の奮闘のおかげである。 日本をはじめ世界中どから祝電が続々と届いている。「創価学会、万歳!」「わが同志、万歳!」と、誇り高く叫びたい(大拍手)。 ●平和こそ使命 一、4月28日は「立宗宣言」の日である。 建長3年(1253年)のこの日。日蓮大聖人の太陽の大仏法が、全世界を照らし始めた。 御聖訓には、妙法の題目の偉大な力について、譬えをとって、「太陽が東方の空に昇られたならば、南閻浮提(=世界)の空は皆、明るくなる。太陽が大光を備えておられるからである」(御書883ページ、通解)と仰せである。 大聖人が、ただ御一人、唱え出された「南無妙法蓮華経」の題目は、750年余の時を超え創価の三代の師弟によって192カ国・地域へ弘まった。 今や、全地球を包み、未来を照らしゆく大音声の広がりとなっている(大拍手)。 わが創価学会は、立宗の御心のままに広宣流布を遂行し、創立80周年へ前進している。 梵天・帝釈も来下して祝賀するがのことき、その晴れ姿は、皆様が、よくご存じの通りである。 あな嬉し 創価の使命は 広布なり 全人類の 平和なるかな この誉れの使命の道を、まつすぐに進んでまいりたい。 学会は、すべてに勝ちました!(大拍手) 今日の隆々たる大発展を、ともに築き上げてくださった全同志の皆様に最敬礼し、 心から御礼申し上げたい。 5月3日を祝し、大変に多くの方々が、学会本部にお越しくださっていることも感謝に堪えません。「皆が大勝利を!皆が幸福に!」と祈りつつ、記念のスピーチをとどめさせていただきたい(大拍手)。 ●永遠の幸福の道 一、わが人生を、思う存分、信心の力で生きていただきたい。 何のために生きるのか・幸福になるためである。 では、幸福とは何か。その答えは複雑であり、難しい。 健康で長生きする人や、お金に不自由しない人もいる。それはそれで満足の人生のようであるが、今世一回限りのことである。 しかし、生命は永遠である。信心を持った人は、感量百千万億回、生まれてくるたびに、絶対的幸福を味わえる。天地雲泥の違いなのである。 南無妙法蓮華経は大宇宙の法則であり、久遠元初の秘法である。 それを唱え広めゆく功徳は計りしれない。 だからこそ、広布のために、晴れ晴れと戦い、堂々と勝とうと申し上げたいのだ。 一、大聖人は、すべての女性の幸福を願う大慈大悲ゆえに、立宗を宣言された。 千日尼への有名な御聖訓には仰せである。 「ただ法華経だけが女人成仏の経であり、悲母の恩を報じる真実の『報恩の経』であると見きわめました。 そこで(私は)悲母の恩を報じるために、この経の題目を一切の女人に唱えさせようと願ったのです」(御書1311ページ、通解) わが創価の母たちの微笑み光る、世界一の「平和」と「歓喜」の大行進を、大聖人は、どれほどお喜びくださることか。 偉大なる 広布の学会 築きたる 東奔西走 皆様仏か ここで、尊き婦人部の新出発をあらためて祝福し、皆で大拍手を送りたい 一、非暴力の勇者マハトマ・ガンジーが、日々の祈りに仏教を取り入れ、「南無妙法蓮華経」と唱えていたことは有名である。 そのガンジーが、現状の行き詰まりを打開し、新たな歴史の道を開く力として、深く信頼していたのも、女性であった。 ■ この点について、私は、ガンジー直系の大哲学者である.N・ラダクリシュナン博士と語り合った。〈インド国立ガンジー記念館前館長の博士と名誉会長は対談集『人道の世紀へ』(第三文明社)を刊行している〉 博士は強調された。 「ガンジーにとって国の豊かさとは、豪華な建物でもなく、兵器などでもなかった。 生命を慈しみ育む女性こそ、大いなる宝でした。女性を大切にできない国家に、未来はありません。 ガンジーは知っていました。女性を信じれば、未来が安泰であることを! 人々を差別から解放し、すべて、人々の平等を実現するには、女性への尊敬が必要であることを!」 全く同感である。 学会も、これまで以上に、婦人部・女子部を尊敬していくべきである。 創価の女性に存分に力を発揮してもらえるよう、男性は心を配り、厳然と支えていくことだ。そこに、リーダーの責任がある。 威張るのは、力がない証拠だ。 同志に対しては、どこまでも優しく接していく。それがリーダーの哲学でなければならない。 ●友の苦しみを取り除きたい! 一、現在、私が進めている、国連の前事務次長のチョウドリ博士との対談でも、まさに女性の力が大きな焦点となっている。 〈新しき地球社会の創造へ」と題し、月刊誌「潮」で連載中〉 博士は、国運での自身の経験を踏まえながら洞察されている。 「男性より女性のほうが、社会のため、そして現在と未来の世代のために何が最善なのか、ずっと深く心を砕いています。その意味では、女性こそ『あらゆる社会の土台』なのです。女性こそが『社会を一つにまとめる要の存在』なのです」 博士は、さらに、こう述べている。 「女性には、人々の苦しみを取り除こうとする心があります。時には、社会の苦しみを取り除くために、それを一身に引き受けることさえあります」 「その『自己犠牲』の精神と『奉仕』の心、そして本来の『慈愛』が相まって、女性は、よりよい社会を築くための最も理想的な存存となっているのです」 まさに、その最良の模範こそ、創価の婦人部である(大拍手)。 ●神奈川の友へ 一、30年前の昭和54年(1979年)4月、私は、神奈川の同志に一言の和歌を詠み認めた。 変わらざる不二の心で「共戦」の歴史を刻んできた神奈川の友への感謝を込めてここで紹介したい。 美しき 心と心で 神奈川城 守りし君らに 幸は昇りぬ 今、海外からの研修 メンバーはもとより、多くの識者の方々も神奈川を訪問される。 先日の4月24日も、世界華文文学連合会の先生方が、神奈川文化会館と鎌倉SGI教学会館に来館された。 そして30年前、神奈川から世界へ向けて、新たな創価の正義の波を起こしていった歴史に、深い感銘を語ってくださっている。 ● われ一人! 一、第3代会長を辞任した私は、30年前の5月5日、神奈川文化会館で、「正義」 そして「われ一人正義の旗持つ也」と認めた。 あらゆる嵐を突き抜けて、勝利する原動力は「師弟」の精神しかない。 その師弟の絆を断ち切ろうとする邪悪と、誰が戦うのか。 誰が、師の魂を護るのか。誰が、師の哲学を、現実社会に打ち立ててるのか。 弟子と名乗るならば、ただそれだけを、わが胸に問うべきだ。 いざという時に、卑怯な心であっては、永遠に悔いを残す。 創価学会の世界は、信心の世界である。広宣流布の世界である。 真に幸福になるための世界である。 ゆえに、悪い人間をのさばらせて、正直な人間が苦しむような世界であっては断じてならない。 虚偽や不正の人間と戦い抜いてこそ、本当の同志の和合僧ができるのだ。 悪と戦えない、臆病な指導者であってはならない。幹部は心していくのだ。 ● 波瀾万丈の日々 一、私は波瀾万丈を生きてきた。 私は勝った。戸田先生を護りきった。 低迷する文京では、支部長代理として指揮を執り、懐かしき友と第一級の支部を築いた。 あまりの躍進の姿に、他の支部は、唖然としていた。 負けるに決まっていた大阪でも、″まさかが実現″と世間を驚愕させた偉大な勝利を関西の友と勝ち飾った。 近代日本の揺籃であった山口に飛び込んで実に10倍近い拡大を成し遂げたことも、誉れ高き青春の歴史で私は不惜身命で戦ってきた。 無実の罪で、牢獄に入れられたこともある。 しかし、正義の信念を貫いて獄死された牧口先生、そして、2年間の獄中闘争を耐え抜かれた戸田先生の苦労を思えば、私の10日余りの投獄など、何でもなかった。 「先生をお護りするのだ。先生にお仕えするのだ。先生にお応えするのだ」 ― ただただ、その心で、すべてを耐え抜いて、そして、すべてを勝ってきた。 一切をなげうって、世界的な連帯を築き上ったお顔で、「俺は、いい弟子をもって幸せだよ」と言われ、ニツコリとされた。 また戸田先生は、「お前以上に弟子が師匠を護った歴史は、これから永劫にないだろうな」とも、おっしゃってくださった。 命をかけて戸田先生に仕え、命をかけて学会に仕えた私である。 その精神があるかぎり、学会は盤石だ。 反対に、幹部である諸君が、師弟を軽ろんじて傲慢になったり、何の苦労もしないで威張っていくならば、学会は滅びる。 また、邪悪と戦えない臆病な幹部ばかりになってしまえば、学会の未来はない。 信心の世界は、師弟不二である。 私は、その通りに貫いてきた。 それを護るのか。壊すのか。すべては後を継ぐ指導者で決まる。 万年の未来へ、学会が永遠に勝ち栄えていくために、大事なのは「今」である。 わが後継の諸君に、「今こそ正義の旗高く、師弟の勝利城を築け! 広布の大闘争のなかで、崇高な師弟の魂を受け継げ!」と私は叫びたい。 皆様の栄光と勝利を祈りつつ、記念の一首を贈りたい。 勝ちまくれ 人生劇場 汗流し 勝利の万歳 三世に響けと 一、大聖人は、京都でもなく、また鎌倉でもなく、安房(現在の千葉県南部)の地で「立宗宣言」をなされた。 御自身の故郷へ戻っての大宣言であられた。 「報恩抄」では、大難を覚悟し、仏法を弘通される御心境について、次のように綴られている。 「今度命をおしむならば・いつの世にか仏になるベ、又何なる世にか父母・師匠をも・すくひ奉るべきと・ひとへ(偏)に・をもひ切りて申し始め」(御書321ページ)と。不信身命の行動、末法の一切衆生を救わんとの大願ーその御心中には、父母と師匠への報恩の一念があられたのである。 日蓮仏法には、その出発点から、赫々たる報恩の一念が脈打っている。このことを、私たちは心肝に染めてまいりたい。 ● 一、仏法においては、「報恩謝徳」の真髄は、不惜身命の心で正義に生き抜くことである、と示されている(日寛上人の『報恩抄文段』)。 すなわち、身命を惜しまず、人々を不幸にする邪法を破折し、人々を幸福にする正法を弘通すれば、一切の恩に対して報ずることができると説かれるのである。 広布、折伏に生き抜けば、父母をはじめ、一切の恩人への報恩になっていくことを、晴れ晴れと確信していただきたい(大拍手)。 ともあれ、わが創価学会は、ありとあらゆる三類の強敵と戦い抜き、打ち破りながら、世界192カ国・地域まで、正法正義を弘めてきた。 『御本仏。日蓮大聖人に対して、最高無上の報恩を果たしゆく人生である。 学会の恩。自分が広宣流布させていただいているという恩。師の存在があるからこそ広布ができるという恩。この三つの恩を、ともどもに心に刻みたい。 ■ 一、恩を知り、恩に感謝し、人生をかけて恩に報いていくー。 「報恩」こそ、人間の証しである。 報恩は、自分が受けた恩恵を、次の世代に贈ることによって完結する。要するに、後継の青年を大切にし、励まし、育てていくことである。 私たちの宝の友人であった、アメリカの「人権の母」ローザ・パークスさんは、ロサンゼルスにあるアメリカSGI(創価学会インタナショナル)の本部を訪問してくださった際、こう語っておられた。 これからも青年のためにできる限りのことをしたい。青年こそ私たちの未来だからです」と。 青年を使おう、利用しようとするのは〝権力の魔性〃の心の働きである。 青年を育てよう、青年を伸ばそう、青年に大いに活躍してもらおう。これが、真の指導者の心であり、人間教育者の心である。 幹部が傲慢になり、新しい人材を育てなくなれば、学会の未来は暗い。幹部が勝手気ままに、無責任な行動を取るようになれば、大変なことになる。 戸田先生も、繰り返し繰り返し、青年を育てることの大切さを訴えておられた。その指導を、あらためて確認しておきたい。 先生は言われた。 「私の最大の楽しみは、若い者を育てていくことだ」 「私の後を継いで広宣流布を流し遂げるのは、青年しかいない」 私も今、まったく同じ気持ちである。青年に、未来の一切を託す以外にない。 戸田先生は、こうも断言しておられた。 「仏界の生命を涌現し、現代の社会を救うのが、青年の責務である」 「広宣流布を成しゆく主な力は、青年である。広宣流布は、青年の手によって行われるのである」 その通りだ。 青年部の時代である。青年が一切の責任を担い立つのだ。すべての勝利の決定打を放つのだ。すべての悪を打ち破っていくのだ。 君も立て 我も立ちなむ 破邪顕正 師子は叫ばむ 剣は光りて ●「力を発揮してもらうのだ」 一、戸田先生は、こうも言われた。 「信を起こし、御本尊を頂いた瞬間に、我々は〃一切衆生を救わんがために、広宣流布せよ〃との仏勅を蒙っているのである」 妙法を持つ皆様は、全員が偉大な地涌の菩薩である。悩める友、不幸に喘ぐ人々をす救うため、深き使命を持つて、生まれてきた。その誇りを、絶対に忘れてはならない。 また先生は、年配の幹部に対して厳しく言われていた。 「青年を大切にしない幹部は、たいした人間ではない。青年の成長を祈っていけ! 人一倍、青年を育てるのだ」 「組織において、青年の活躍の道を塞いでは、絶対にならない」 青年を大切にし、師弟の精神を伝えていく。自分よりも立派な人材に育てていく。その人が真のリーダーである。 また、そうしたリーダーのいる組織は、大きく発展していくことができる。 さらに、戸田先生の指導を紹介したい。 「人材を大事にするということは、そっとしておくこととは違う。うんと働いて、力を発揮してもらうのだ」 「組織の発展の要諦は何か。それは、ともに広宣流布に戦うなかで、青年を育てることだ」 大事なのは「ともに」戦うことだ。「やらせる」のではなく、一緒に苦労し、泥まみれになって戦う中で、新しい人材を育てていくのだ。 いずれも、リーダーが心して実践していくべき指針である。 恩師の教えを守るならば、学会の前進の力は倍加していく。 ●一、皆さんには、私がこうして指揮を執っている間に、本物の広宣流布の指導者になってもらいたい。 柔道には柔道の世界の師弟がある。柔道を極めようと思うなら、その道の師匠に教えを受けねばならない。 創価学会は信心の団体だ。信心の魂を学び、生命に刻むためには、正しい信心の師匠につかねばならない。 そうでなければ、仏法の真髄はわからない。 「声仏事を為す」(御書708ページ)である。仏法を教える大きな力は「声」だ。 どうすれば、皆が、成仏の直道を歩み、勝利と幸福の人生を飾ることができるのか。 どうすれば、正義の学会を永遠に発展させていくことができるのかー。 それを伝えるのは「声」である。 だから私は、真剣に語るのである。時には厳しく、何度も繰り返し言うのである。 一、御言には「心こそ大切」(1192ページ)と仰せだ。 わが心に「財宝」を築けなければ、信心をしている意味がない。 こうして会合を行う意味もない。 どこまでも、「心」を磨き、幸福への道を歩みゆく――そのための学会の会合であり、活動なのである。 ● 陰の労苦に感謝 一、昭和35年(1960年)の晴れわたる5月3日、私の第3代会長就任の式典が行われた。会場は、懐かしき墨田区の両国・日大講堂であった。 式典の終了後、私が直ちに行ったのは、陰で真剣に支えてくれた、さまざまな役員の友へ、御礼を伝えることであった。 早朝から会場に続々と集われる方々の誘導のため、青年部の役員も凛々しく着任してくれていた。今でいえば、創価班、牙城会、白蓮グループなどの友である。 私は伝言を託した。 きょうは早暁から本当にご苦労様でした。 新しい学会を共につくっていこう」 会場の設営を担当してくださったのは、縁深き草創の川崎支部の方々である。設営は、会場の清掃に使う雑巾を縫うことから始まる労作業であった。 また、大変な苦心をして、墨痕鮮やかな戸田先生の和歌を会場前方の左右に設置し、演壇の真上に戸田先生の大きな遺影を掲げてくださった。 私は、その遺影を仰いで入場したのである。この川崎支部の友にに、「川崎支部の皆さんが担当してくださって、私の会長就任式が行われたことは忘れません」と、伝言をお願いした。 さらに、場内の生け花を担当してくださった同志もいた。会場を何十カ所と美しい花また花で荘厳してくださった。 後日、私は感謝を込めて、「花の如く明るい大衆哉]との揮毫を贈らせていただいた。 会長就任から半世紀ー。 私と妻の心からは、朝となく夜となく陰で学会を護り、支えてくださっている共戦の同志の姿が、瞬時として離れることはない。私たちは、尊き皆様の幸福と安穏を願い、題目を送り続けている。 この「創価の心」を、これからのリーダーも、断じて受け継いでいただきたいのだ。 ■ 「一宗派のちっぽけな次元に留まっていては、いったい何ができるか。 社会に、文化に大きな布陣をしなければならぬ」 私は戸田先生の言葉を深く生命に刻んだ。 第3代会長に就任した私は、青年と共に進み、青年と共に勝利の歴史を開いてきた。 そして、戸田先生のご構想の通りに、創価学園、創価大学、アメリカ創価大学、東京富士美術館、民主音楽協会、公明党などを創立した。 文化と教育の力で、世界平和への揺るぎない人間主義の大連帯を築き上げてきたのである(大拍手)。 一、56年前の4月28日、戸田先生はしみじみと語られた。 「人生は、悔いのない戦いをしなければならない。牧口先生は、世界の人が知らない価値論と弟子を残してあるとおっしゃって亡くなったのである」 牧口先生は、軍国主義と戦い、獄中で壮絶な殉教を遂げられた。 しかし、「不滅の思想」と「不二の弟子」を残された。 ゆえに、永遠の正義の勝利を飾ることができたのである。 牧口先生の「殉教」は、法華経に説かれる「薬王の供養」そのままであると、戸田先生は、いつも言われていた。 「(牧口)先生は、法華経のために身命をなげうったお方である、法華経に命を捧げた、ご難の見本である。先生の死こそ、薬王菩薩の供養でなくて、なんの供養でありましょう」と断言されていた。 法華経の法理に照らしてて、牧口先生の生命が、生々世々、最も尊貴な境涯に光り輝いていかれることも、絶対に間違いない。これが戸田先生の大確信であった。 ● 師への報恩の劇 一、法華経の薬王菩薩本事品。それは、薬王菩薩の「師匠への報恩の劇」である。 薬王菩薩は、過去世において、一切衆生喜見菩薩という菩薩であった。法華経を教えていただいた師匠・日月浄明徳仏への報恩の一念で、わが生命をなげうち、燃やし尽くしていった。 そして、その大光は、実に1200年にわたって広大な世界を照らし続けたというのである。 報恩に徹する一念こそが、世界を、そして未来を照らすのである。 「師匠への報恩」の思いは、それでも尽きなかった。「死後もまた師匠のもとに生まれて、戦うのだ」と決め、再び師の国に生まれた。 仏が入滅した後も、7万2000年にわたって、自分臂(腕)を燃やして師匠に供養し続けたという。 「戸田先生は、この薬王菩薩のごとき「報恩の信心」を強く訴えておられた。 清々しい報恩の信心に生きる時、己心の薬王菩薩も動きに動く。 健康長寿の生命となる。その健やかな生命力を発揮して、人々に、社会に、希望と勇気の光を贈ることができる。 「報恩の心」「戦う心」「勇気ある心」「苦労をいとわぬ心」―― それが真に頑健な金剛不壊の生命を鍛え上げていくのである。 ● 根本は題目 一、終わりに、私の永遠の師・戸田先生のご指導を、ともどもに生命に刻みたい。 「負けてたまるものか! と、腹を決めるのだ。題目をあげにあげて戦うのだ。根本は題目だ。祈りである」 「私も、何度も試練に遭った。しかし、つらいなどと考える暇もなかった。何としても奮い立たずにはいられなかったのだ。断じて負けるものか、必ず勝つ、と戦ったのだ」 そして戸田先生は、厳然と叫ばれた。 「ひとたび、戦いを開始したならば、魔の息の根を止めるまでやるのだ。闘争は、最後の勝利は粘りで決まる」 「民衆が力を合わせれば、どんなに大きな力になることか。心を合わせて戦うのだ。力を合わせて、広宣流布を成し遂げていけ!」 わが同志 わが法友は 三世まで 喜び勇んで 広布の勇者だ この一詩を贈り、私の記念のスピーチとしたい。 勇んで戦おう! 永遠に崩れぬ、師弟勝利の大城を、今こそ築こう!(大拍手) Tweet