投稿者:赤胴鈴之助 投稿日:2016年 7月12日(火)02時24分32秒
うえのあまごぜ、ごへんじ。
おりょう、いりょうのこと、
しっぴつ 、こうあんさんねん、しもつき15にち。59さい。
こうあんよねん、p1580。

しらよね、いちだ、よんとさだむ、あらひいも、いっぴょう、おくりたびて、なむみょうほうれんげきょうと、となへまいらせ、そうらいおわんぬ。
みょうほうれんげきょうと、もうすは、はすにたとえられてそうらう、てんじょうには、まかまんだらけ、にんげんには、さくらのはな、これらは、めでたきはななれども、これらのはなをば、ほけきょうの、たとえには、ほとけとりたもうことなし。
いっさいの、はなのなかに、とりわけてこのはなを、ほけきょうに、たとへさせたもうことは、そのゆえそうらうなり、あるいは、ぜんか、ごかともうして、はなはさきに、みはあとなり、あるいは、ぜんか、ごかと、もうして、みはさきに、はなはあとなり、あるいは、いっかたか、あるいは、たかいっか、あるいは、むかうかと、しなじなに、そうらへども、れんげともうすはなは、みとはなと、どうじなり。
いっさいきょうの、くどくは、さきにぜんこんを、なしてのちに、ほとけとはなるととく、かかるゆえにふじょうなり、ほけきょうともうすは、てにとれば、そのてやがて、ほとけになり、くちにとなふれば、そのくちそくほとけなり。
たとえば、てんげつの、ひがしのやまのはに、いずれば、そのとき、そく、みずに、かげのうかぶがごとく、こえとひびきとの、どうじなるがごとし、ゆえにきょうにいわく、「もしほうをきくことあらんものは、ひとりとして、じょうぶつせざることなし」うんぬん、もんのこころは、このきょうを、たもつひとは、ひゃくにんは、ひゃくにんながら、せんにんは、せんにんながら、ひとりもかけず、ほとけになるともうすもんなり。
そもそも、ごしょうそくを、みそうらへば、あまごぜんのおんちち、こ、まつのろくろうさえもんにゅうどうどのの、きじつとうんぬん、しそく、おおければ、こうようまちまちなり、しかれどもかならず、ほけきょうにあらざれば、ほうぼうとう、うんぬん、しゃかぶつの、こんくのせつにいわく、「せそんの、ほうはひさしくしてのち、かならずまさに、しんじつをときたもうべし」と。
たほうの、しょうみょうにいわく、みょうほうれんげきょうは、みなこれ、しんじつなりと、じっぽうのしょぶつの、ちかいにいわく、ぜつそうぼんてんに、いたるうんぬん。
これより、ひつじさるのほうに、たいかいをわたりて、くにあり、かんどとなずく、かのくにには、あるいは、ほとけをしんじて、かみをもちいぬひともあり、あるいは、かみをしんじて、ほとけをもちいぬひともあり、あるいは、にほんこくも、はじめは、さこそそうらいしか。
しかるに、かのくにに、おりょうともうすてがきありき、かんど、だいいちの、てなり、れいせば、にほんこくのとうふう、こうぜいらのごとし、 このひと、ぶっぽうをいみて、きょうをかかじともうす、がんをたてたり。 p1581
このひと、しき、きたりて、じゅうびょうをうけ、りんじゅうにをよんで、こにゆいごんしていわく、なんじは、わがこなり、そのあと、たえずして、また、われよりも、すぐれたるしゅせきなり、たとひ、いかなる、あくえんありとも、ほけきょうを、か くべからずと、うんぬん、しこうしてのち、ごこんより、ちのいずること、いずみのわくが、ごとし、した、やっつにさけ、み、くだけてじっぽうに、わかれぬ、しかれども、いちるいのひとびとも、さんあくどうを、しらざれば、じごくにおつる、せんそうともしらず。
そのこをば、いりょうともうす、また、かんどだいいちのしゅせきなり、おやのあとをおうて、ほけきょうをかかじという、がんをたてたり、そのとき、だいおう、おはします、しばしと、なずく、ぶっぽうをしんじ、ことにほけきょうを、あふぎたまいしが、おなじくは、わがくにのなかに、しゅせき、だいいちのものに、このきょうを、かかせて、じきょうとせんとて、いりょうをめす、りゅうもうさく、ちちのゆいごんあり、こればかりは、ゆるしたまへとうんぬん。
だいおう、ちちのゆいごんともうすゆえに、たのしゅせきを、めして、いちきょうをうつしおわんぬ、りしかといへども、みこころにかないたまはざりしかば、また、いりょうを、めしていはく、なんじおやのゆいごんともうせば、われまげ て、きょうをうつさせず。
ただしはちかんの、だいもくりばかを、ちょくにしたがうべしとうんぬん、かえすがえすじしもうすに、おう、いかりていわく、なんじがちちというも、わがしんなり。
おやのふこうをおそれてだいもくを、かかずば、いちょくのとがありと、ちょくじょうたびたび、おもかりしかば、ふこうはさることなれども、とうざのせめを、のがれがたかりしかば、ほけきょうの、げだいをかきて、おうへささげ、いえにかえりて、ちちのはかにむかいて、ちのなみだをながしてもうすようは、てんしのせめ、おもきによつて、なきちちのゆいごんをたがへて、すでに、ほけきょうのげだいをかきぬ。
ふこうのせめ、まぬがれがたしとなげきて、みっかのあいだ、はかをはなれず、じきをたち、すでに、いのちにおよぶ、みっかともうす、とらのときに、すでに、ぜつし、しおわって、ゆめのごとし。
こくうをみれば、てんにんひとりおはします、たいしゃくを、えにかきたるが、ごとし、むりょうの、けんぞく、てんちに、じゅうまんせり、ここに、りょうとうていわく、いかなるひとぞ。
こたえていわく、なんじしらずや、われは、これ、ちちのおりょうなり、われ、にんげんにありしとき、げてんを、しゅうし、ぶっぽうをかたきとし、ことに、ほけきょうに、てきを、なしまいらせしゆえに、むげんにおつ。
ひびに、したをぬかるること、すうひゃくど、あるいはしし、あるいはいき、てんにあおぎぎ、ちにふして、なげけどもかなうことなし。
にんげんへ、つげんとおもへども、たよりなし、なんじ、わがことして、ゆいごんなりと、もうせしかば、そのことば、ほのおとなって、みをせめ、つるぎとなって、そらよりふりくだる、 p1582
なんじが、ふこうきわまりなかりしかども、わがゆいごんをたがへざりしゆえに、じごうじとくか、うらみがたかりしところに、こんじきの、ほとけいったい、むげんじごくに、しゅつげんして、けしへん、ほうかい、だんぜん、しょしゅじょう、いちもん、ぽうけきょう、けつじょう、じょうぼだいと、うんぬん。
このほとけ、むげんじごくに、はいりたまいしかば、たいすいをたいかに、なげたるがごとし、すこしくるしみやみぬるところに、われがっしょうして、ほとけにといたてまつりて、いかなるほとけぞと、もうせば、ほとけこたえて、われは、これ、なんじが、しそくいりょうが、ただいまかくところの、ほけきょうのだいもく、ろくじゅうよじのうちの、みょうのいちじなりという。
はちかんの、だいもくは、はちはち、ろくじゅうしの、ほとけ、ろくじゅうしの、まんげつとなりたまへば、むげんじごくの、おおやみ、そく、おおあかりとなりしうえ、むげんじごくは、とうい、そくみょう、ふかいほんいともうしてじょうじゃっこうの、みやことなりぬ。
われおよび、ざいにんとは、みなはちすのうえの、ほとけとなりて、ただいま、とそつのないいんへ、のぼりまいりそうらうが、まず、なんじに、つぐるなりとうんぬん。
いりょうが、いわく、わがてにてかきけり、いかでか、、きみたすかりたもうべき、しかも、わがこころより、かくにあらず、いかに、いかにともうせば、ちち、こたえていわく、なんじ、はかなしなんじが、ては、わがてなり、なんじがみは、わがみなり、なんじがかきし、じは、わがかきしじなり、なんじ、こころにしんぜざれども、てにかくゆえにすでに、たすかりぬ。
たとえば、しょうにのひをはなつに、こころにあらざれども、ものをやくがごとし、ほけきょうも、またかくのごとし、ぞんがいにしんをなせば、かならずほとけになる、また、そのぎをしりて、ぼうずることなかれ、ただし、ざいけのことなれば、いひしことことさら、だいざいなれども、ざんげしやすしとうんぬん。
このことを、だいおうにもうす、だいおうのいわく、わがねがいすでにしるしありとて、いりょう、いよいよちょうおんを、こうむり、くに、また、こぞつて、このみきょうを、あおぎたてまつる。
しかるに、こ、ごろうどのと、にゅうどうどのとは、あまごぜんの、ちちなり、こなり、あまごぜんは、かのにゅうどうどのの、むすめなり、いまこそ、にゅうどうどのは、とそつのないいんへ、まいりたもうらめ、このよしを、はわきどの、よみ、きかせ、まいらせたもうべし、ことそうそうにて、くはしくもうさずそうらう。
11がつ、15にち           にちれん、 かおう、
うえのあま、ごぜんごへんじ、
たいごう 、なんじょうときみつの、はは。