投稿者:無冠 投稿日:2016年 7月15日(金)07時40分21秒   通報
全集未収録のスピーチ144編の各抜粋(聖教新聞 2006.5~2010.4)を掲示します。

2006-6-15【第61回本部幹部会 全国婦人部幹部会 信越総会】

●根本を忘れぬ人
また、セペダさんの人生哲学は、「報恩感謝」である。
たとえ有名であっても、この一点を断じて忘れてはならないと、深く決意しておられる。
そして殿堂入りの式典の際には、何万人も集まった大会場で、全米にテレビ中継されるなか、この仏法とSGI(創価学会インタナショナル)への感謝を、堂々と語られたのである(大拍手)。
〈式典でセペダさんは次のように語った。  「私は、師匠である池田SGI会長に心から感謝したいのです。
会長の指導によって、私は、人格を磨き、良き人間へと成長することができたのです。
苦しみも、反感も、怒りも乗り越えることができたのです。  サンキュー・センセィ!」〉
日本でも、大きな反響があった。
偉くなると、人は大事なことを忘れてしまうものだ。
しかし、本当に偉い人には、ありのままの真実を宣揚(せんよう)する信念がある。一番大事な「根本」を忘れない。
セペダさんのような方こそ、真の日蓮大聖人の弟子であり、創価学会の同志である。
インチキな人間、はったりと虚栄の人間は、いざという時に、真実を叫ぶことができない。

●幹部は心して慢心を排せ!
一、今、変わるべきは第一に幹部である。幹部が心がけていくべき点について、何点か簡潔に語っておきたい。
幹部は、慢心の心で話をしてはいけない。幹部の家族も同様だ。
学会員は、日蓮大聖人が仰せの「仏の使い」の使命を持った方である。大事な大事な「法華経の行者」である。
まじめに広布に励む学会員こそ、法華経に説かれる「地涌の菩薩」であり、最高の位を持った人なのである。
もしも、この大切な学会員を見下したり、バカにして、高慢な態度をとる者がいるとすれば、それは、大聖人の御心に背(そむ)く大謗法である。厳重に戒めていかねばならない。
当然ながら、ウイット(機知)に富んだ話や、皆の心をなごませるユーモアは必要である。
しかし、ふざけ、威張り、増上慢は、断じて排していくべきだ。純真に仏法を求めている学会員の前で、皆の人の良さに付け込んで、調子に乗ったり、悪ふざけになってしまっては、絶対にいけない。

●皆で楽しく話せる座談会
幹部は「礼儀正しく」なければならない。
会員の皆さんに頭を下げて、「ご苦労さまでした」「大変にお疲れさまでした」と最大の敬意を表していくことである。
幹部のために学会があるのではない。会員のために学会はあるのだ。その一点を、ゆめゆめ忘れてはいけない。
会合終了時も、可能なかぎり、幹部のほうが会員の皆さんを見送っていくのである。来てくださった皆さんへの当然の礼儀であろう。

●生命を燃やして
一、純粋に、まっすぐに、わが生命の燃え尽きるまで、広布の使命をまっとうする。尊き同志に尽くし抜いていく。それが学会の幹部の根本精神である。
偉ぶって、生意気になって、会員を見下すような人間ならば、学会の幹部でいてもらう必要はない。
今は会員のほうが、ずっと成長している。
とくに、婦人部・女子部を頭ごなしに叱ったり、アゴで使ったりするような幹部がいれば絶対に許してはいけない。
きょうは、その点を皆で決議しておきたいと思うが、いかがだろうか(大拍手)。

一、御書に「法妙(ほう・みょう)なるが故に人貴(にん・とうと)し」(1578ページ)と記されている。
「法」が素晴らしいゆえに、その法を受持する「人」も貴い。
最高の法を持(たも)った我々は、最高に尊貴な一人ひとりである。
信心が輝いていれば、どんな人も、自分らしく輝いていく。自然のうちに、きりっとして、誠実な振る舞いが光ってくる。リーダーとして、多くの友を糾合(きゅうごう)していくことができるのである。
「幹部革命」は、幹部一人ひとりの「人間革命」から始まる。
リーダー自身が変わることである。だれよりも悩み、祈り、成長することである。広布の第一線で戦い、結果を出すことである。
「幹部の成長」のなかにこそ、学会が、さらに大きく発展していくカギがある。

●恩知らずの種類
一、古代ローマの哲学者セネカは洞察した。
「恩知らずの種類は多い」
「その内訳(うちわけ)は多種多様である。恩恵を受けたが、受けたと言わない者は恩知らずである。恩恵を受けなかったように偽る者も恩知らずである。また恩に報いない者も恩知らずであるが、しかし何と言っても一番の恩知らずは、恩を忘れた者である」(茂手木元蔵訳『セネカ道徳論集(全)』東海大学出版会)
「忘恩」こそ最大の悪である。
牧口先生の御書には、至るところに書き込みがされている。
『ここは大切だ』とのお心が伝わってくる。この御書は、今も大切に保管されている。
牧口先生が印をつけられた御聖訓に、開目抄の「仏弟子は必ず四恩をしって知恩報恩をいたすべし」(御書192ページ)との一節がある。「知恩報恩」の個所が、線で囲まれている。
信仰をもった人は、必ず恩を知りなさいという御文である。
恩を知る人は、最も偉い人である。これが、仏法の骨髄である。人間の骨髄なのである。
師匠の恩、衆生の恩に報いることが、人間の道であり、仏法の道である。
恩知らずは、畜生である。いわんや、学会の大恩を仇で返す、畜生以下の連中は、青年が鋭く見破り、たたき出せ ── これは、戸田先生の厳命であり、遺言であった。
青年部は、この精神を受け継いでもらいたい。