投稿者:赤胴鈴之助 投稿日:2017年 7月28日(金)02時32分3秒 通報
「平和への道」を歩み始めるまで P/32
池田
戦争ほど、残酷なものはない、戦争ほど、悲惨なもものはない。・・・私は、小説
『人間革命』の書き出しを、この一節から始めました。
それは観念ではなく、ましてや感傷などでは決してない。
すべての人々を悲劇へと巻き込んでいく「戦争」に対する、私の強い憤りの思いをつづっ
たものです。
テヘラニアン
感銘します。
私の戦争に対する怒りが行動につながったのは、学校に行くようになり、読み書きを覚
えてからのことでした。
私なりの反戦感情は、まず愛国心へと向かいました。小学二年生で手作りの雑誌を出し、
ジャーナリストの卵になったのです。
そこには記事、漫画、それに論説も書きました。いま思えば、まことにささやかなもの
ですが。
池田
それは、素晴らしい。いったい、どのような内容だったのですか。
テヘラニアン
論説の重点は、連合国軍のイラン占領におきました。
二人の姉妹が一体の人形をめぐって争い、それを千切って皆を泣かせる・・・学校で教わ
った話を用いて、論じたのです。
漫画にはその話に合わせて、連合国同士が・・・北ではソ連が、南ではイギリスが・・・
イランをめぐって争っている地図を取り入れました。
その雑誌を一部買ってくれた祖父が、「お前はいいことをしたけれども、そのため検
閲されるぞ」と、言ったものです。
こうして私の運命は決まりました。
私は、歯に衣着せない不戦主義者と反帝国主義者として、一生ペンで闘う人間になった
のです。
池田
傲慢な権力と闘い抜く人こそ・真の正義の勇者です。
私は十九歳のとき、師である戸田城聖第二代会長とめぐり会いました。
そして、創価学会が平和思想である仏法を根幹にしていること、また第二次大戦中に、
戦争遂行に狂奔する軍部権力と闘い抜いた結果、牧口常三郎初代会長が獄死し、戸田会長
も二年間、投獄されていたことを知りました。
以来、私は、仏法を基調とした「平和への道」を歩み始めることになったのです。