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投稿者:ヨッシー 投稿日:2016年11月18日(金)11時55分21秒 通報
其の弐
どこからともなく、
(おい、ハラダ城代!、聞こえるか?、おい、原田種付の守さんよー!)
城代「な、何奴じゃ!曲者め、姿を見せい!」
(まあまあ、そういきり立ちなさるな。俺はあんたの味方よ)
城代「なに!味方じゃと?」
(そうさね。あんたは第六代の城代だろー?、俺は第六天の代表さ。第六どうし仲良くしようぜ)
城代「よくわからんが、その第六天のなにがしが一体ワシに何の用じゃ」
(絶好のチャンスだよ。いよいよチャンス到来だってーの)
城代「チャンス?何の話じゃ」
(おいおい、自分でわかってるだろうがー。俺に腹の底を隠そうたってそいつは無理だぜ)
城代「一体何を申しておる」
(殿様が倒れたんだろー?)
城代「おぬし何故それを知っておる」
(だからさ、俺には全部お見通しだっつーの。あんたが使える男だと思ったから首の病も悪化するのを止めといてやったんだぜ。あんまりつれなくするもんじゃないよ)
城代「なっ、なんと」
(あんたよー、あの殿様に相当いじられただろー?。家中の面前で罵倒されたり、前大老の秋谷嫌師の守と草履で叩きっこさせられたりさ。あん時ゃ前大老も「あのヤロー本気で叩きやがって」と怒ってたぜ、クスッ。)
城代「おっ、おぬし、、、」
(だからさ、今こそこれまでの憂さを晴らして、天下取るチャンスじゃねーのか。)
城代「・・・・」
(まあいいや、詳しい事は昔から馴染みの「頼」に言っとくから、シッカリやるんだぜ)
城代「「頼」とは、大目付の八尋左衛門頼綱の事か?」
(そうだよ。奴とは七百年前からの付き合いさ。作戦は奴に入れ込んどくよ。じゃ、またな)
城代「おいっ、ちょっと待て、待たぬかー!」
(つづく)